言ったもの勝ちと言われたもの負けの世界をぶち壊せ

横浜・山下公園の風景

インターネットが流行りだした頃から文化というものが怪しくなっているのを感じていた。

それは「匿名性」が生み出す文化の怪しさであり危うさである。

ネット上に飛び交う情報まがいの批評、或いは、批評まがいの情報を見ると、一体、誰が何の根拠を持って、何を良いとか悪いとか言っているのか、ちっともわからないのである。

例えば、ウィキペディアという百科事典など、格好の例である。「誰もが書き込み自由」という一見、偏狭な知識を自由の世界へ解放したかのような、まるで、匿名性で何かを創造しているかのような魔法の世界。だが、自由であるかのように見えて、実は、嘘八百を少ない労力で世に流布してしまう、もっとも安易な手段である。

レストランの比較情報サイトなどもそうある。一体誰が、こんなお店を面白いことにしてしまったのか、なんで、こんなひどいお店に客があふれかえり、これほどいいお店なのに、客がまばらであったりするのか。その責任の一端は、「らしいよ」という、誰が言ったか分からない、無責任な噂のような批評、批評のような噂。これが流布しているからである。

つまり、発信地がはっきりしないのである。これはおそろしいことである。「らしいよ」というのは、言ったもの勝ちであるし、言われたもの負けなのである。

僕が、ウェブデザイナーになることを決めたのは、その言葉を発信する場所、その言葉を発信する人間が誰であるかを、明確にしたいからである。僕は、僕を必要としている企業や団体や個人の場所から、創造者として、「これがいいのだ」を発信していくし、この価値観を共有できる仲間が広がっていくことを願っている。