FLUCTUAT NEC MERGITUR | 漂えど 沈まず

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この言葉は、フランス、パリ市のスローガンだっと言われています。

パリが「ルテチア」と呼ばれていた中世の頃からこのラテン語の言葉「FLUCTUAT NEC MERGITUR」がこの町の標語として用いられたようです。この町の真ん中にはセーヌ河が流れていますが、この河は昔は暴れ河で、何度も氾濫しては、パリの町を襲い、特に1910年の大洪水ではパリは巨大な湖になったといわれました。この洪水では、パリ近郊もすべて水浸しとなり、近郊の町に滞在していた有名な画家シスレーが、洪水に見舞われたその町の様子を描いた絵をオルセー美術館で見ることができます。

当時のパリは、このセーヌ河を利用した水運産業の中心地でもあり、パリ市の紋章には、河に浮かぶ船とともにこの言葉が刻まれています。セーヌが氾濫しても、嵐が来ようとも、俺たちは沈まないという、当時の水上商人組合の心意気と、その権勢の強さを示したものといわれています。

この言葉は、小説家 開高 健がよく使った言葉でもあります。
そして、この言葉には多くのことを考えさせる、意味深いものがあるように思われます。
開高 健自身は、その著「風訊け」に、「男が人生をわたっていくときの本質を鋭くついた言葉ではあるまいか」と、書き残しています。
それだけのものではなくて、ずっと深遠なものが含蓄されているのではないか、といいたくなるのですが、この開高氏の解釈で、十分に深くて重たい何かに触れていることを感じてしまいます。

(写真は小生愛用のオークリー(oakley)。手前は主にランニング時に、奥はメガネとして)