人を動かす共感力 〜クリエイティブディレクター箭内道彦氏のコメントから〜

クリエイティブディレクター箭内道彦氏 人を動かす共感力 クローズアップ現代

以下、クリエイティブディレクター箭内道彦氏のコメントから

共感力で心をつかめ 企業の新戦略
「共感」狙う 企業の戦略

大成功でしょうね。
非常にニーズの掘り起こしが巧みな例だとおもいますね。
でも、こうやってこの番組で裏側を見せてしまうというのは、やっぱちょっと怖いということもありますね。

広告というのはある種の「企み」なわけじゃないですか。
だから裏側を見てしまうと、操られてるんじゃないかなと思いがちですけど、だたこの商品、食洗機のヒットは、人を幸せにする商品だという部分に皆さんが反応した結果じゃないかなと思います。

分からないようにいろんな風に組み立ててるつもりでしょうけど、それが透けて見えるんですけど、その気持ちが嬉しいというか、そういうとこあるんじゃないかなと思います。

仲良くしたいという表明じゃないですか。
共感を使ってみようということは。
それで、例えばハム係長は、企業って顔が見えないもので、そこに対する冷たさだったり、大きさだったり、そんなことを感じてしまいがちだけど、ああやって顔をね、企業の人格を係長に託して出て行く、もともとSNSがこうやって広まる前にも、いい広告っていうのは、一対一に思える広告なんですよね。自分に語りかけてきている。自分のこと言われてる。それがSNSによって、さらに広く太くなっていくいくんですけど、ハム係長はね、何がうまい(上手)って、人の弱さとか、情けなさとか、小ささとか、そこは共感を作るときの一番大きな一歩であるんですよね。
「自分だけじゃないんだ」って、給料日前で苦しいのはとかね。
そごいそれは思いますね。
企業の顔として、普通社長が出てきますねど、社長があんなこと言ったら心配になるし、みんな。係長が何かまずいこと言っちゃたら人事異動させることもできるし。
そういう意味では、これも非常に巧みな戦略だと思います。
情けなく見せておきながら、よくできてるなと思いますね。

僕はね、面白いなと思うのは。
今までマーケティングって、調査をとにかくするんですよね。その調査は、例えば、ある部屋に10人集められて、帰りに日当はもらうんですけど、そこで、「こんなもんあったら嬉しいですか? どんなふうに使いますか? この名前は覚えやすいですか?」いろんなことを聞くんだけど。聞かれて応える答えだったり、そこに呼ばれたからやって来る人たち。それだけではリアルな声にはならないですよね。それがSNSによって、人々が毎日の生活の中で不満に思ったことや、嬉しかったこと。そういうところから声を拾ってマーケティングに繋げていくっていうのは、非常に有効なやり方じゃないかなと思います。

対立から歩み寄りへ 「共感力」で問題解決

そこでポイントになるのが、「実は私は」って。本当のことをまず話す。そこに生まれる共感の有効性というのは大きいと思うんですよね。
DJポリス。彼がやっぱり、あの渋谷のサッカーのワールドカップのときに凄かったのは、「僕は、本当は」っていう言葉を彼は言ったんですよね。「本当は、警察官たちだって、心の中で喜んでるんです。」そのことが共感の出発点だったんですよね。
だから、警察と群衆だったり、異なる意見も持つ人だったり、上司と部下だったり。立場が逆であればあるほど共感っていうものが、チカラを発揮する関係になると思います。

そうですね。社長さんとパートさんもそうですし。パートの方々も、「君が必要なんだよ」って言われた気になると思うんですよね。実際言われてと思うんですけど。本当にイキイキした表情でしたね。でも、あの狭い世界であれをやり出すことの息苦しさもあるんじゃないかな。「いいね」ボタンを押してくれた、押してないとか。。。(笑)

答え見えない時代 求められる共感

共感っていうのは諸刃だと思うんです。共感と反感は紙一重。DJポリスも今はどう思われてるかわかんないし。日本人っていうのは、反対意見を聞くのがあんまり得意じゃないんですよね。そんな中で、自分と違う意見をどういうふうに認めてゆくか、どういうふうに自分と違う部分を尊敬できるか。すごい大事じゃないかなと思います。
だから、100%の共感ってあり得なくて。90違くて、10だけ一緒だったら、その共感を大事にしていくことが、意見の多様を認めたり、僕らが前に進んでいく時に大事なことだと思います。

かなり問われてると思います。だから、いろんなものをこうやって準備してくれてることが、SNSの強さであり難しさであり。でも可能性だと思います。